その他の歯の症状
歯科と全身状態の関連
その1 骨粗鬆症と歯科治療について
骨粗鬆症とは、「骨強度の低下を特徴とし、骨折のリスクが増大しやすくなる骨格疾患」です。この疾患に対しては骨を溶けにくくする薬が処方され、その恩恵は計り知れないといわれています。
しかし、近年、この薬の一部(ビスフォスフォネート系薬剤)の服用経験者が、抜歯などの外科処置を行った場合、あごの骨の治癒が遅れることが0.2%前後(1000人中1-3人)に起こること報告されています。歯科治療の際は必ず担当医に服用の有無(内服・注射)及び期間は伝えるようにしましょう。乳ガンや肺ガン等の腫瘍性疾患の治療を受けておられる方も、おなじ成分の薬を使われている場合があります。
- 注射薬剤:アレディア・オンクラスト・テイロック・ビスフォナール・ゾメタ など
- 経口薬剤:ダイドロネル・フォサマック・ボナロン・アクトネル・ベネット など
また、定期的に歯科を受診し、早めのむし歯の治療・歯周病の管理・義歯の調整を心がけましょう。