以前に比べてこんなお悩みありませんか?
- 硬いものが食べにくい
- むせやすい
- 口が乾燥する
- 食べこぼす、飲み込みにくい
- 滑舌が悪くなった
- 食事に時間がかかる
その症状… 口腔機能低下症 かもしれません!
口腔機能低下症とは
加齢などにより、お口の機能が低下すると、食べるものが偏ったり、栄養源が不足したりと健康面に深刻な悪影響を及ぼすことがあります。このような状態を口腔機能低下症と呼びます。
この状態で歯磨きをする時間が減ったり、入れ歯の不調を放置したりすると、むし歯や歯周病が進行し、歯の数が減る可能性がさらに高まってしまうのです。
「以前に比べて同じ食事内容が増えた」「お口に違和感があるけど歯科医院に行ってない」などに該当する方は、一度歯科医院でお口の中をチェックするようにしましょう。
口腔機能低下症の具体的な症状
以前に比べて食事や会話の際に気になる点はありませんか?これらの症状は口腔機能低下症かもしれません。
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口腔衛生状態不良
口の中が汚れている、不衛生である
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口腔乾燥
口の中が乾くようになった
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咬合力低下
硬いものが食べづらくなった
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舌口唇運動機能低下
食べこぼしをするようになった
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低舌圧
薬を飲みこみにくくなった
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咀嚼機能低下
食べ物が口に残るようになった
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嚥下機能低下
食事の時にむせるようになった
口腔機能低下症による生活への影響
機能の低下は自覚することが困難であり、徐々に生活への支障が出てきます。
早期発見・早期治療ができるように、健康なうちから検査を行うことが、生活の質を保つことに繋がります。
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栄養バランスの乱れ
噛みにくい食品を避けるようになり、穀類などの炭水化物の摂取量が増える傾向にあります。食生活が乱れることにより、栄養素の偏りが生じます。
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低栄養による体の衰弱
食生活が乱れることで低栄養に繋がります。特に口腔機能低下症は高齢者に見られることが多く、栄養素の偏りにより健康な体を保ちにくくなります。
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誤嚥性肺炎のリスク
お口の機能が低下すると食べ物をうまく飲み込めなかったり、むせたりしやすくなります。これらは、誤嚥性肺炎のリスクを上げる要因になります。
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健康寿命の減少
健康を保つためには、健康的な食事が欠かせません。お口だけでなく全身の老化に繋がり、負の連鎖を起こす「フレイル」にも関係しています。
口腔機能の低下による「オーラルフレイル」
フレイルとは?
高齢期になり心身の機能や活力が衰え、虚弱になった状態を「フレイル」と呼びます。このフレイルは健康と要介護状態の中間の状態であり、要介護になる危険性が高まるだけでなく、健康寿命を達成できる割合が低くなると言われています。
お口の機能の負の連鎖「オーラルフレイル」
お口の機能が低下することで、食欲の低下や食べ物の偏りが起こり低栄養、ひいては身体の衰えを引き起こします。このような栄養面や運動面に障害が起こる過程を「オーラルフレイル」と呼びます。オーラルフレイルによって、社会的・精神的な活動意欲が低下してしまうこともあります。
口腔機能低下症の検査
7つの検査を通して、口腔機能低下症の有無を診断します。
機能の低下がみられたところを訓練して、機能の回復・維持を一緒にしていきましょう。
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口腔清掃不良
舌に付着している汚れの量をチェックします。
清掃状態が不良になると微生物が増加し、お口の中が汚れます。 -
口腔乾燥
舌に機械を数秒あて、水分量をチェックします。
唾液が減少するとお口の中が乾燥し、滑舌の悪化、飲み込みにくさ、口臭の原因になります。 -
咬合力低下
残っている(機能している)歯の本数を数えます。
咬む力が低下すると咀嚼能力が衰え、硬い食べ物が食べにくくなり、栄養バランスの乱れにつながります。 -
舌口唇運動機能低下
「パ」「タ」「カ」の1秒当たりの発音回数を測定します。
構音や舌や口唇の運動機能が低下すると、食べこぼしをしたり、飲み込みにくく食事に時間がかかったりします。 -
低舌圧
舌で器具をつぶしていただき、舌の力を測定します。
舌と口蓋や食べ物との間に発生する圧力が低下すると、食べ物を食べたり、飲み込みんだりが不自由になります。 -
咀嚼機能低下
グミを咬んでいただき、その後の唾液を検査します。
咀嚼能力が低下すると、食べこぼしをしたり、噛めない食品が徐々に増えてしまいます。 -
嚥下機能低下
いくつかの質問に答えていただきます。
咀嚼機能が低下すると、むせやすくなったり、飲み込みにくくなったりします。